オーガニックコットン原料の調達先 bioReプロジェクト・アフリカを視察
2008年6月25日(水)~7月4日(金)
㈱パノコトレーディング
社長 野倉皇男氏

マサイ族のガードマンと記念撮影

タンザニア連合共和国 <豆知識>
タンザニアは人類発祥の地で360万年前の痕跡が残る場所。海抜5895mのキリマンジャロやビクトリア湖などが有名です。

国土
日本の2.5倍
国土の25%が動物自然保護区
人口
3444万人
126の部族と126の言語
出生率3.8%
平均余命45歳
公用語スワヒリ語、英語
宗教
イスラム35%
キリスト35%
民族信仰 30%
歴史
1880年ドイツの植民地
1890年イギリスの植民地
1962年共和国

サバンナの真ん中に生息するバオバブの木

6月25日夕刻8時45分、アラブの航空機エミレーツに乗り込み関西空港を飛び立ちました。機内は新しくキレイで、座席は空いていて、ゆったりしていました。約10時間半のフライトの後、26日未明、アラブ首長国連邦ドバイ空港に到着しました。それから6時間空港の中で時間をつぶし、10時55分目的地タンザニアダルエスサラームに向けて離陸しました。

機内は打って変わって超満員です。アフリカ人、インド人がほとんどで日本人の姿はほんのわずかになりました。
約6時間のフライトで、ダラエスサラーム、ニエレレ空港に26日夕方到着しました。
空港の名前は大統領の名前から来ています。ニエレレ大統領はドイツ、そしてイギリスの植民統治の後1961年独立し、初代の大統領として就任しました。国家体制は大統領、国会、裁判所によって統治されていて、国の正式名称は「タンザニア連合共和国」となっています。

国際空港というにはあまりに小さい感じです。リーメイ社が手配してくれたアレーさんが迎えに来てくれました。早速ホテルに向かいましたが、道路は結構渋滞していました。
ホテルでスイスからやってくる、リーメイ社のピーターさんを待ちました。夜9時無事に到着し、アフリカの旅が始まりました。

6月27日、ニオレレ空港からPRECISION航空の飛行機でムワンザMWANZAに移動しました。ムワンザはビクトリア湖の南の端に位置していて、ROCK CITY「岩の町」の異名通り大きな岩が平原にも山にもごろごろと有ります。地質的には表土もなくとてつもなく古い感じがしました。さあ、オーガニックコットンの聖地MEATUメアトウに向けて5時間の移動です。ランチを食べて午後1時、車は走り出しました。

メアトウへの道中は想像以上の悪路で、サファリラリーさながらです。
運転をするトムさんは近道と言って、道路からはずれ干上がった川底を砂塵を上げて猛スピードで疾走しました。
乾期で植物は皆枯れて、ソルガム、ミレット、メイズの収穫後の畑が見えます。

綿の畑が見え始め、5時間の激しい揺れに耐え、目的地のBIOREトレーニングセンターに到着したのは、夕方の6時を少し回った頃でした。

ニランジャン達さんの出迎えを受けました。彼はインド系の人です。アフリカにはインドの人がたくさんにいます。
何億年も前インドとアフリカの大地は一つでした。このため風土が似ていてインドの人には親しみがあるようです。奥さんの料理は当然カレーでした。異国の食事を楽しみ、蚊帳が吊られたベッドに寝て、懐かしさを感じながら旅の疲れを癒しました。

ビオリプロジェクトで働くニランジャンさん達からお話を伺いました。

トレーニングセンターの主だった人たち

2008年今年の収穫量は2400トン。1000トンはタンザニアで紡績する予定です。この地域の15の村の約2400の農家が29,129エーカーの有機の畑でオーガニックコットンを栽培しました。一軒の契約農家は3~4人の親族が付随していますので実際の農家はもっと多いです。

このプロジェクトは1994年スタートしました。
社会主義国家体制であるため行政の力が極めて強く、行政への報告と許可をしっかり取っておかないと円滑に事業を進めることはできません。
このプロジェクトは深い信頼を得て昨年は現大統領が視察に来られました。

それぞれの村には一人づつスーパーバイザーをつけ、毎日農家を訪れ、技術の指導また有機農業の規定通り作業が行われているかの検査をしています。

6月28日
朝晩は肌寒いくらいひんやりして気持ちよく、快適です。
ジニング工場を見学しに出かけました。車で20分ぐらいのところにありました。
ジニングとは綿と種を分離する綿の最初の工程です。

この写真は、珍しいローラージンの機械です。
ここにはローラージンの機械が24台もあって
1日30トンの綿を処理できます。

 

この写真は一般的なソージンの刃の部分です。

この写真は種を分離した後の綿をベールと呼ばれる塊に圧縮する機械です。
1ベール約200kgに固めます。取り引きはベール単位で行われます。

 

6月29日
日曜日にはフリーマーケットが開かれます。
衣料品、雑貨、ラジオ、時にはウシやヤギも売り買いされます。
人々は、午後からはお酒も入ってにぎやかに過ごします。

車で1時間も走ると動物保護区があります。
近くまで見学に行きました。

年間スケジュールを表したカレンダー

6月30日
ンゴボコ村ビオリ事務所スタッフ

村ごとにbioReの事務所がありますが、今日はンゴボコ村の事務所に行きました。
書類の管理等よく出来ていました。

典型的な農家のみなさん

地域生活支援策としての取り組み

2002年
井戸を設置。500家族が利用しています。水の確保は最も重要なことです。
2004年
約500万円分の支援金で学校の机や文具その他の設備を充実させました。
2006年
農産物が不作だったため、学校給食を支援しました。
今年
2基の井戸新設、1基の井戸を補修しました。

コットン畑と集荷場
農家の人々は牛車に綿を満載して集荷場にやってきます。

 

車で移動の時に右のような光景に出くわしました。干上がった川底を掘るとわずかづつ水が滲み出してきます。人々はその水を掻きとっています。これを見るとこの国の人たちにとって水の確保は命と直結した最も大事なことです。
ビオリプロジェクトの支援は井戸への資金提供が優先されていることが分かります。

自立心をもつように、資金は材料だけで、掘る作業、井戸を作り上げる作業は農民の人たち自身の手で行われます。

リーメイ社はオーガニックコットン事業と貧困救済事業を見事に両立させています。
さらに、二酸化炭素削減の観点から、工場での電力背景を石油から風力発電やメタンガスのバイオプラントに切り替える方針で動き始めています。サスティナブルな製品のために、原料から製品生産の全ての工程が、正しくあるための検討が絶え間なく行われていることに感銘しました。

今後も当社パノコトレーディングはリーメイ社の進めるビオリプロジェクトの原料を積極的に活用し、有力な支援企業となるよう努力してゆきたいと考えています。

㈱パノコトレーディング社長 野倉皇男