「欧米」という言い方をするので、私達アジアから見ると、ヨーロッパとアメリカは、同質に見えますが、よくみると、主導権を取ろうとして、何かと張り合っている面が見えます。
アメリカが「オーガニック」といえば、EUは「ビオ(BIO)」といい、アメリカが「エコロジー」というとEUは「グリーン」と言います。

OTA(Organic Trade Association.アメリカ)が、EUとアメリカが行っているオーガニック認証基準の考え方の違いを整理しています。

1.共通しているところ
第三者機関、監査方式、年に一回の検査、認定業務、材料リスト、オーガニック転換期間の設定、持続可能農業推進

2.異なるところ
文化の面
・US(アメリカ) ― 共通言語は英語のみ。類似の文化。
・EU(ヨーロッパ)― 共通言語も文化も違う。
法的な側面
・US ― 州法が連邦法に格上げした。
・EU ― 15の自治政府が、EU2092/91の規定を創り上げた。

3.収穫のプロセスで若干の規定が異なる。
1)転換期間について
・US ― 3年以内 例外規定がない。
・EU ― 単年生は2年、多年生は3年 例外規定がある。
2)肥料の規定
・US ― 収穫の120日以内に肥料を入れなければならない。
・EU ― 家畜の糞の取り扱い規定がある。単位面積あたりの施肥量の規定がある。
3)緩衝地帯 :オーガニック農場と一般の農場の境に一定の距離を置くかどうかの規定。
・US ― 規定がある。
・EU ― 規定がない。

4.製品加工工程の規定
・US ― 取り扱いの細かい規定がある。(Handling regulation)
・EU ― EU検査規定に則って行う。 (Inspection regulation)

5.ラベルの取り扱いは、ほとんど違いがない。
A.少なくても95%以上のオーガニック性が規定されている。
B.made with の規定ではともに70%のオーガニック性を規定している。
EUは、残りの30%については、営利的な目的でミックスされた物ではないことを表明され、内容は、分かりやすくリスト化しておくものとしている。
C.USは、50%以上の混率であれば、オーガニックの表示が出来る。
EUは、70%以下の混率の物には、オーガニックのラベルを付けることを許さない。
D.USは、オーガニックの含有率の表示義務はない。
EUは、表示義務に近い規定をしている。
E.USは、移行中のオーガニック農産物をオーガニックとは認めない。
EUは、移行中のオーガニック農産物を表示が出来る。

6.原料と原料の加工の公表
原料の表示
・US ― 天然の原料は、禁止されたものや人工的なものが含まれなければ表示しなくてよい。
・EU ― 基本的にすべて表示しなくてはならない。
原料の加工
・US ― NOSBの評価と科学的な検討の内容の公表を求めている。
・EU ― 各EUメンバーの意向に基づいて公表される。

7.認定の仕組み
・US ― 連邦機関が指令して、USDAが認証機関を認定する。
・EU ― 認証主体によって選定され、検証される。
EUのメンバー国は検査規定に則って認定される事の責任を負う。

以上、OTAレポート(July.2002)より抄訳