2007~2008年オーガニックコットン原綿の収穫量、152%の伸張

Organic Cotton Farm & Fiber Report2008(2008-10-9)の発表によると、2008年の世界のオーガニックコットンの収穫量は、22か国、161,000ヘクタールで栽培され、152%伸びて145,872トン(668.58ベール)になった。
全体の60%は既によく知られた生産背景のもので、それ以外は新規に計画され収穫されたものである。

このレポートは10月14から4日間、ポルトガルのポルト市で行われた第6回オーガニックエクスチェンジ世界大会の中で発表された。世界大会では、オーガニックコットンの関係者が一堂に会した。著名な作家のJohn Elkington氏の基調講演があり、活発な意見交換があった。ポルトガル・グイマラにあるデヴィッツ・グループの紡績工場の見学会も行われた。この工場はGOTS認定の最初の認定工場の一つであった。

オーガニックコットン生産量の増加は、世界の大小小売業の旺盛な需要に応えてのことであった。2007年版オーガニックエクスチェンジ市場調査報告では、2006年のオーガニックコットン市場規模について1000億円と報告した。(2007年分は調査中)

オーガニックエクスチェンジの役員のラフィア・ペッパー氏は

小売業も農業者も共に来るべきオーガニックコットン市場の拡大に備えて体勢を整えている。

としている。更に企画担当のサイモン・フェリーノ氏は

適格な市場調査、販売担当者の教育、適正価格の安定策が功を奏せば、オーガニックコットン市場は急速に拡大する。

と語った。

主な栽培地はインド、シリア、トルコ、中国、タンザニア、アメリカ、ウガンダ、ペルー、エジプト、ブルキナファッソで、特筆すべきは長くトップを走っていたトルコを好調なインドが抜き去ったことである。増加のほとんどの分が、インドの増加分であった。

これで全世界で収穫される綿に占めるオーガニックコットンの割合は0.55%になった模様である。オーガニックコットンは、有害化学農薬を使わず、土壌保全に努め栽培されて来た。

オーガニックエクスチェンジは2002年にスタートし、世界中で頻繁に普及のための会議を開き、販売の講習会を行ってきた。農業者から小売業の人々のところに直接足を運びオーガニックコットンの普及の先頭に立ってきた。活動してきた国は、ブラジル、中国、インド、南アフリカ、タイランド、ウガンダ、イギリス、アメリカである。

この先、12月にはデンマークで、講習会を行う。2009年には2月にインド、3月はドイツ、4月にペルー、5月にエジプト、6月にオランダ、9月にイギリス、12月にスウェーデンを予定している。

そして第7回Organic Exchange Global Conference and Marketplaceは2009年10月にワシントン州シアトルで開催を予定している。

 翻訳:宮嵜道男

急速に拡大したインドオーガニックコットン生産、その秘密とは・・・
今年のインドの収穫量は、昨年の収穫量の292%という驚異的な伸びを示して、ついに世界のオーガニックコットンの半分をまかなう規模までになってしまいました。

オーガニックコットンであることから、もちろん化学肥料なし、殺虫剤なし、除草剤なし、遺伝子組み換えなしで成し遂げた結果であるということは重要です。今後、確実にこの分野の世界のリーダーとなって、更なる増産の可能性を見せています。

日本でいう農林省のような機関APEDA(Agricultural and Processed Food Products Export Development Authority)は、オーガニックの規準づくりを進め、市場開拓を積極的に行っています。このところのオーガニック市場の活況に呼応して、国を挙げて輸出増進に務めています。政府はOrganic Cotton Advisory Board( オーガニックコットン諮問機関)を作ったり、NCOF(National Center for Organic Farming) をニューデリーに開設して大学や研究機関、NGOなどを通じて農業技術の開発や資金援助を行っています。

マディア・パラディッシュ州は46%のオーガニックコットン農家と83%のオーガニック移行中コットン農家を擁しています。その他、マハラシュトラ地区はオーガニック農家22%、移行中が9%。オリシャ州はオーガニック農家29%、移行中は7%となっています。農家の収入が上がり、モチベーションが高くなる。農業技術が進歩し、収穫効率が上がる。そしてそこにタイミングよく資金援助が行われきて以上のような結果になりました。

参考ホームページ

来年の見通し2008~2009年
オーガニックコットン生産に係わる国、ベニン、ブルキナファッソ、インド、カザフスタン、マリ、ニカラグア、セネガルの七か国とブラジル、中国、エジプト、パラグアイ ペルー、ザンビアなど特別なオーガニックプロジェクトを持つ国6か国から、収穫見通しが報告されています。また、インドにおいて、来年は移行中コットンが続々とオーガニック認証を受けて転換してゆくため、大きな増加になるものと見られ、今年の145、872トンに対して224,722トンと154%の更なる増産が予想されています。

さらに新たにバングラディッシュやアルゼンチンの収穫量が加わるという見通しもあり、そうすると250,000~280,000トンにもなり171%~192%の増加ということになります。この各国の活発な取り組みは、世界のオーガニック製品に対する旺盛な需要の高まりに呼応してのことで、オーガニック農業技術の進歩と資金の供給が順調に伸びてきてさらに良い上昇循環が起きつつあります。

今後の課題は、適格なオーガニック市場の予測システムを開発し、農家が栽培を始める前に品質と生産量を決められることと、栽培過程で起きる資金需要に適宜応え、生産されたコットンが確実に引き取られる仕組みを作り上げることです。これが成功すれば、オーガニック農業はしっかりと定着してゆくものと見られています。

オーガニックコットン生産国トップ10
3年間の推移(単位kgトン):ORGANIC EXCHANGE REPORT2008より

順位 国名 05~06 06~07 07~08
1 インド 12483 18790 73702
2 シリア 2500 28000
3 トルコ 14360 23152 24440
4 中国 2532 4079 7354
5 タンザニア 649 1662 2852
6 アメリカ 2512 1918 2716
7 ウガンダ 1000 1798 2545
8 ペルー 1603 2017 1339
9 エジプト 240 250 761
10 ブルキナファッソ 200 143 436
世界総生産 37799 57731 145865