BioReとFiBl(オーガニック農法研究機関)が協力して、大変興味深い栽培実験を始めました。
※BioRe基金2007~2008年次報告書・ORGANIC EXCHANGEレポートより

【オーガニック農法ORG】、【バイオダイナミック農法BD】、【農薬を使う従来農法CONV】、【遺伝子操作された種を使った農法BT】の4タイプの農法の栽培比較実験です。実験農場は、BioReの施設内で行われています。

研究のテーマ
1.干ばつや洪水などの起こりうる気候変化に対してオーガニック農法が収穫量や、品質安定性をどのように保たせられるか。
2.オーガニック農法がどれだけ永続的環境保全型農法であるか。土壌の質、地下水、栽培に要するエネルギーコスト、有益な生物(昆虫、微生物)の多様性、生物の遺伝的多様性などの側面で検討される。
3.オーガニック産物は農家に対して収益面で貢献できるか。
4.オーガニック農法が資源としての自然と経済に対して効率を上げられるか。
この研究は10年に亘り行う予定になっています。少なくとも5年で見通しをつけ、10年で結論を出してゆくという長期計画になっています。

初年度の結果は以下の通りです。
*ORGとBDは、CONVとBTと比べて収穫の効率が著しく低かった。
*ORGとBDの収穫効率は差が出なかった。
*CONVとBTの収穫効率は差がなかった。
*CONVとBTは栽培コストが高かった。(CONVは農薬の費用、BTは高額の種の費用)
*利幅は、BT、CONV、ORG、BDの順で高かった。プレミアム分は除いているがこの分を含めるとORGとBDの利幅はゼロになってしまう。

この結果は、一般的に慣行農法CONVと有機栽培ORGの比較をした場合の典型的な収穫量の差です。今後研究を重ねて必ずこの差を縮めてゆけるものと確信しています。

翻訳 宮嵜道男