ORGANIC EXCHANGEレポートより

2006年と2007年の世界のオーガニックコットン市場は目覚しい成長ぶりを見せました。
アパレル、日用品、インテリア用品のオーガニックブランドがたくさん誕生しています。
商品の市場の活況に呼応して、オーガニック綿の栽培の耕作面積も広がり、多様な地域で栽培されるようになってきています。
世界の50の主要企業がオーガニックコットンの本格的な販売計画を進め、中小のメーカー、小売店1500社が新たに取り組みました。
オーガニック綿の新規栽培地も67か所増えました。

2006~2007年 オーガニックコットン市場の成長について

2001年から2010年までのオーガニックコットン小売売り上げ金額の推移は以下のとおりです。

■ 2001年 269億円 実績
■ 2005年 641億円 実績
■ 2006年 1180億円 実績
■ 2007年 2162億円 実績
■ 2008年 3790億円 見通し
■ 2009年 5522億円 見通し
■ 2010年 7450億円 見通し

オーガニック綿使用量から見たトップ5社のランキング推移は以下のとおりです。

2005年 2006年 2007年
1 Nike Wal-mart/Sam’s Club Wal-mart/Sam’s Club
2 Coop Switzerland Nike Nike
3 Patagonia Coop Switzerland Woolworth’s South Africa
4 Otto Group Patagonia Coop Switzerland
5 Wal-mart/Sam’s Club Otto Group C&A

生産量伸長の要因

  • 綿花生産者を支援するプログラムや収穫量の安定した品種の改良が進んだ。
  • 認証付きのオーガニックコットン製品が、環境保全、背景の透明性、取り引きの公正さという点で消費市場から信頼されている。
  • オーガニックエクスチェンジOEの背景追跡調査のサービスの利用が増えた。OE Online Tracking Service/製品から農場までオーガニックコットンであることを追跡調査できる仕組み。

成長の要因

  • 多くの一般消費者の意識がエコや健康のテーマを優先するようになり、洋服や生活用品、インテリア用品まで生活に採り入れるようになった。
  • 多くの企業がエコをテーマに商品戦略を練り、オーガニックコットンを積極的に採用するようになった。
  • この数年オーガニックコットン製品を多くの企業が、取り扱いを続けたことにより消費市場に定着してきた。主な企業は、スイス生協、H&M(へネス&モーリッツ)、リーバイス、マークスアンドスペンサー、ナイキ、ノードストローム、ティンバーランド、ウォールマート、南ア・ウルワースが大手の企業で、その他エデン、ガイアム、ハナアンダーソン、インディジーノス・デザイン、ルームステイト、アラナ、アンダーザカノピーetc.
  • 小売企業もオーガニックコットン商品ラインを導入。バーニーズ、C&A,ネクスト、ターゲット、ポテリーバーンズ、ステラマッカートニー、
  • 各企業の行うプロモーションが、消費者に容易に理解されるようになった。

トレンド

  • 数多くの優れた商品が目覚しい規模で展開されるようになってきた。
  • ウールや麻や皮革、竹繊維、ヘンプ、リヨセル(テンセル)大豆繊維、*BASICコットン、再生ポリエステル、再生ポリプロピレンなどの繊維を混ぜ合わせて新しい需要を掘り起こしてゆく。

★BASICコットン(Biological Agriculture System in Cotton/殺虫剤を最小限に抑えたコットン)

  • 各種の認証ラベルが良く知られるようになってゆく。

OE Blended,OE100 オーガニックコットンと一般綿他の繊維を混ぜるものと、 混ぜずに100%の証明をするもの基準

GOTS   製造工程のエコ基準
the Global Organic Textile Standards
Oeko-Tex100   製造工程のエコ基準
Blue Sign   製造工程の基準
SA8000   社会的信頼性・フェアトレード

Social Accountability
FLO   フェアトレード認証

  • 各企業がオーガニックコットン製品に特別なブランドネームやロゴを付けて展開してゆくのでテーマが伝わりやすくなる。

結論

  • 小売市場は2008年3850億円、2009年は5500億円、2010年7480億円を予想している。
  • この3年間のオーガニックコットン市場の拡大は間違いない。原綿の生産量も需要動向に影響されるものの、毎年40%の拡大が予想されている。

NOCからのコメント

世界の需要が順調に伸びてきて、大手の企業もなんらかの形でオーガニックコットンを取り入れようとしています。消費者にオーガニックコットンの社会的メッセージが伝わる速度が高まると、更にマーケット規模が拡大し、更に売り上げが伸びると予測されています。そうなると必ず起きるのが、原料背景の信憑性の問題です。オーガニック綿にたとえ1%の一般綿を混ぜても、90%混ぜても、その混合率は決して検証できないという事実があります。OEでも従来5%混入のオーガニックコットンという言い方をしてきましたが、オーガニック綿を使わず、オーガニックを名乗って、市場展開している会社フリーライド(只乗り)がいくつか疑われ、信頼性の問題から、ブレンド規準を作りました。マーケットの拡大に乗じてオーガニック認証が疎かになると、信頼は失われオーガニックコットンそのものの存在が消えてしまいます。折角のオーガニックブームですが、しっかりと守るべきところは守り常に本物を提供して行くことが大切です。