NOCは今年から「エシカル」という新しい言葉・キャッチフレーズを使い始めています。
考え方は、従来となんら変わりがありません。

ethical」を辞書で引くと人道上の、倫理の、道徳上の、道義にかなったとあります。
この言葉は、かつて植民地支配によって強大な国家となった当のイギリスから出てきました。
現代のイギリスの人々は、先祖が行った「非倫理的、非道徳的」な行いを反省し、新たなあるべき未来を率先してリードしてゆこうとする健全な運動と了解したいと思います。

現代は、情報も物資も人的交流も人類史上飛び抜けて進化した時代です。
相互依存の度合いが増し、破滅的な戦争も起き難く自然環境への意識も地球サイズに拡がり、発展途上国への支援の眼差しも深くなってきています。

行き過ぎたグローバリズムへの反省も利いてそれぞれの文化、伝統を見直す気運が表れてきました。
新しい時代は、かつての功利主義的な考え方ではなく道義的な整合性に照らし判断するような平和な理想社会に向かっています。

NOCとしては、均整のとれたオーガニックコットンという素晴らしい素材を利用して、新しいエシカルの社会を実現してゆく役割を果たしてゆくよう努力してゆきます。

<エシカルファッションは未来形>
見えてきた未来の社会は大自然と調和した形そこで着られる服はオーガニックコットン

  • エシカルファッションの条件
    • オーガニック素材・天然素材など環境に配慮した素材を使う。
    • 環境保全に配慮した生産加工を行う。
    • 生産者から不当な搾取をせず、貧困救済、児童労働撲滅に繋がる取り引きを行う。
    • 世界基準を押し付けず、地域伝承の技術を尊重する。

人が想像できることは必ず人が実現できる

ジュールヴェルヌの言葉です。ジュールヴェルヌは、1828年生まれのフランスの冒険小説家で「80日間世界一周」で有名です。
テレビのコマーシャルで感心して観ていた鹿島建設のCMのナレーションです。

ラッシュのない都心
車椅子で何処にも行ける世界
蛍が棲む渋谷
人が想像できることは必ず人が実現できる

子供の頃、思い描いた未来都市の姿は、幾何学的な高層ビルが林立しチューブの中を
電車が走り、空飛ぶ自動車が縦横に飛び回る。
そんな未来都市で人々はヘルメットをかぶりピッタリ体にフィットした宇宙服のような服を着ていました。

どうやら見えてきた未来の風景はそのようなものではないようです。

生身の人間が心地良く感じられる空間は無機的なものではなく、トンボが舞う田園都市、森の中の住宅街、自然環境が豊かなオーガニック環境です。

そんな生活環境に馴染む服は、草木染で染められ個性豊かなゆったりしたリラックスウエアーになるのではないでしょうか。

ゆったりした自然の要素の服を着る生活観は、その精神もふっくらした暖かみのあるものでなくてはならないでしょう。

かつてよりファッションは、時代の気分を色濃く反映してきました。
流行色は景気がいい悪いで変わるともいわれています。

身体を締め付けて体型を強調する時代もありました。
軍服のようにポケットが沢山あってカチッとしたスタイルもありました。
現在は擦ったり叩いたり、わざわざ布地を痛めつけるファッションが流行っています。
これはどんな時代感覚を表わしているのでしょうか。

エシカルファッションとは、美しさの追求と同時に社会をよくしてゆこうという二つの感性を併せ持つ新しいファッション分野
です。
エシカルファッションショーは、心地良い未来、あるべき未来の社会に相応しいライフスタイルの提言であり、社会の価値観を転換してゆく壮大なミッションをもったイベントに育って行きています。
第7回エシカルファッションショーは、2010年9月25日から28日まで4日間、フランス・パリのセーヌ川沿いのオーステルリッツ駅の隣にある倉庫を改造したファッショナブルな会場ドックアンセーヌDocks en Seineで開催されました。

このファッションショーは、ガブリエラ・ジドーニ氏Gabriella/Ghidoniが発案し、実際に2004年イザベル・クエイ氏Isabelle・Queheによって始められました。

89の出品者が参加し、そのうち12社が、衣料品を中心にアクセサリーなどの展示ブースを出展しました。
来場者は2096人と発表され、そのうち30%がイタリア、イギリス、ドイツ、スペインでした。
世界の一流展示イベントを行うメッセ・フランクフルトが運営を行うほどの規模に発展しています。

ファッションショーは、7つのプログラムが用意され、5つの受賞が決まりました。

  • サブライム誌The Sublime Magazine賞はフランスのレ・フィ・デ・ベンジェールLes fees deBengale が受賞。
  • ラ・レデュトゥLa Redouteのエシカル企業賞はオランダのJUX社が受賞。
  • エシカルファッションショー・リネンのマスター賞はフランスのA&K CLASSICSが受賞。
  • エシカルファッションショー賞はフランスのSHI FU MIが受賞。
  • エシカルファッションショー2位はフランスのCYCLUSが受賞。

また期間中、6つの会議が行われました。そして2010年度の貧困と戦う組織への認証が行われました。

イタリア国立国際貿易協会の調査によると、ヨーロッパの消費者の85%が、「環境に配慮された商品、搾取的な労働のない環境でできた商品」ならば、多少高くても支払う用意があるとしています。
先進諸国では、このような新しいエシカルの価値観が拡がっています。

日本オーガニックコットン流通機構 理事長 宮嵜 道男