アメリカ・ミネソタ大学の環境研究所の所長ジョナサン フォレイ氏のGMO(遺伝子組み換え種)に対する見解を一部翻訳しました。

*還元主義とは現象を理解するのに、要素に分割してゆく方法、対極は全体論。
遺伝子組み換えの考え方は、植物の要素を分割して到達した遺伝子操作のことで、生命の本質が未知のままなのに、生物を全体として捉えない考え方で, 進めると取り返しのつかない方向に進んでしまう危険性があると警告している。

「銀の弾丸と罠」とは、従来の農業の息を止めることになるという強い表現。
*銀の弾丸は、狼男や悪魔をも倒せる強力な武器を意味している。
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GMO最大の問題は、そもそもGMOはテクノロジーの問題で
済むことではない。
良い悪いの境界を検証せず運用して、遺伝子操作と云う単なる
テクノロジーが、致命的な弾丸となることが問題だ。

2014、2月25日

私の意に反して、私はGMO問題に手を染めてしまっている。
この問題には荒々しい流れが起きている。
GMO問題は、人々を二つの流れに分けてしまっている。
それは、GMOに問題意識のある人々と、そうではなく、むしろ気候変動問題などの方に関心がある人々だ。
GMOを巡る論争は、食べて、身体に入り消化吸収してゆくプロセスで本当に安全かということで、場合によっては、人類存亡の危機に陥る可能性もあり極めて重要である。
研究の結論が出るまで、私は白紙の状態である。なぜなら簡単に白黒つけられる問題では
ないからだ。
と云っても、農業の世界では、少なくとも今までは、大きな問題になる可能性を持ちながらも、
明らかにGMOの種は、浸透してしまっている。

熱烈なGMO信奉者たちが、ある時GMOを止めて、安全性について検討をすると言い出した時には、既に重大な難局を迎えたときであろう。
私が見るところ、GMOに関する最大の問題は、そもそもテクノロジーの問題と云うようなものじゃないということだ。そして既にGMOは拡散してしまっている。
全く落胆させられることは、かなり以前に慎重に運用をすることを各人が約束していた筈なのに、GMOはあれよあれよという間に、研究所を飛び出して、実際に世界中の畑に拡がってしまっている。
GMOは、理論上、大変有益に見えていた。
世界から飢餓をなくせる。
収穫量を劇的に増やせる。
雑草や害虫を完璧にコントロールできる。
農作物の栄養価を高められる。
社会に対して、大きな利益が得られる。等々・・・
でもそれって本当のことなのか?
NO!本当じゃない。
GMO農業は、世界の食糧増産に役立ったと聞いているとしたら、それは間違いだ。
GMOとうもろこしは、家畜のえさやエタノール燃料の原料が中心で、GMO大豆もほとんどが家畜の餌用。そしてコットンと菜種である。これらは、貧困国の救済や栄養価の向上とは縁もゆかりもない。

発足当初の気概は、世界の食物不足の不安を取り除くという崇高なものだったろう。
ところが実際は特定のGMOを供給した企業群の利益を上げただけのことになっている。
今まで営々と築き上げられてきた世界の食物の仕組みにGMOという異物を持ち込んで、仕組みそのものが歪んできている。
問題がはっきりしても、既に多くの農産物に広がった異物GMOは捉えきれなくなってきている。
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GMO農産物の本家アメリカの環境問題の研究者ジョナサンさんの半ば、悲鳴のようなこの警告文を重く受け止めましょう。

平成26年5月20日                            NOC宮嵜道男