1998年に国連は、持続可能なライフスタイルの推奨モデルとしてエコビレッジの実践を
取り上げています。
国連は850人の活動家や30以上の環境問題に取り組む研究所からの報告を基に
Global Environment Outlook 2000(地球環境概観)レポートをまとめました。
その中でこのように結論付けています。
「現在の方向性は持続可能ではなく、もはや行動を先送りするという選択肢はない」
エコビレッジの考え方は、まさにAgenda21(21世紀の持続可能な暮らし)を実現するための
モデルということです。
エコビレッジは、実は決して新しい
コミュニティの考え方ではありません。
人々の生活が農業を中心に行われていた
200年、300年前の当たり前の大家族・村落の
暮らしです。
長い人類の歴史からみれば、現代こそ
異常な社会なのです。
それならば、昔に戻ればいいのか?
そんな単純なことではありません。
折角、高度なテクノロジーを手に入れた現代人が目指すのは、新しい価値観を持って、豊かな精神性をもち、便利で快適で、自然と調和できる
自然共生型のハイテク社会です。
エコビレッジは、生活、仕事、学習を通して高い精神性をもてるように運営されていますが、
特定の精神や宗教的なしきたりを求めることはありません。
大自然の営みとすべての生命に畏敬の念を持ち、文化と芸術の価値を高め、多様性を尊重しています。
更に「オーガニックビレッジ」の構想では、オーガニックの本来的な意味が随所に現れるように工夫されます。
オーガニックとは、生物由来、大自然から借りて使い、大自然に戻しても環境を傷めることが
ないよう工夫をすることです。
建物も道具も生活用品も繊維製品もすべて、生分解性
(微生物が働いて土に戻せる)のあるものに限ります。
エネルギーは、風、水、太陽光、地熱その他、
地域の特長を生かした方法で発電を行います。
化石燃料はあくまでも補助的なエネルギーとなります。

農業はオーガニック・ビレッジの住人によっての共同作業になります。生態系を活用する高度な
オーガニック農業を進めます。

オーガニックビレッジ内では、特別な通貨制度があり、一般の通貨のような貯蓄、投資、金融の
考え方とは異なった機能を持たせます。コミュニティーのために働いた対価としてのお金であり、
本来の生活のためのお金であるという位置づけを維持します。
個人所有、独占の意識を出来るだけ薄める仕組みを作ります。
環境を傷める過剰な生産は行わず、常に適量を求めます。
住民はそれぞれの能力を生かし働き、一定時間を農作業も含めコミュニティーのために働きます。
幼児の世話、子供の教育には特に力を入れ、コミュニティーの子供として大切に扱います。
高齢者も積極的に活躍できる場や役割が用意されます。また支援・介護についても住民の全体の
テーマとして助け合います。
文化活動、芸術活動には特に力を入れ、精神のバランスを整え、豊かな感性を養い、生きる喜びを
自然に味わえる場を作ってゆきます。
資本主義でもない、社会主義でも共産主義でもない第三の社会の仕組み、それが
オーガニックビレッジで実現します。
日本全国にオーガニックビレッジが出来て、連携してベストミックスを実現してゆく仕組みが
できたら日本の社会そのものも代わってゆくでしょう。

平成26年6月9日

NOC 宮嵜道男