フィラグリンを保つ優しい洗い方

入浴イラスト昨年(2013年、9月17日)京都大学でアトピー性皮膚炎に関して新しい発見があったと発表がありました。        そのキーポイントは、皮膚に存在する「フィラグリン」という保湿して肌を守る役割をする塩基性タンパク質でした。
そしてそのフィラグリンを作り出す働きを促進する化合物(治療薬の可能性)JTC801が効果を表している           というものでした。

皮膚アレルギーも花粉アレルギーも食物アレルギーも、従来、免疫の遺伝子の異常によって
起きると考えられてきました。
花粉やダニやペットの毛、カビ、卵や牛乳、小麦粉など本来、害のない物質が特定のアレルゲンとなって、体内の免疫システムが防御すべき対象として読み込んでしまい、再びそれらのアレルゲンが体内に取り込まれると免疫反応が起きて、外敵として排除する反応がかゆみ、湿疹、くしゃみ、鼻水の症状となったのがアレルギーです。
このようにアレルギーは、従来、免疫遺伝子の異常という捉え方がされてきました。
ところが、異常となった遺伝子の特定作業をしてきましたが、一向に見つかりませんでした。
そしてついにそれは、皮膚の「フィラグリン」をつくる遺伝子の異常であることが判りました。

皮膚のバリアーであるフィラグリンが不足すると、アレルゲン(アレルギーを起こす物質)が
皮膚から侵入して免疫を刺激してアレルギー体質を作ってしまいます。
その後、アレルゲンが鼻から入ると花粉症、喉から入ればアトピーぜんそく、食べ物から入れば、食物アレルギー症を発症しています。
原因と結果の関係が逆転したわけです。免疫の異常があるからアレルギーになるのではなく皮膚からアレルゲンが簡単に侵入したから免疫が異常になると云う事でした。

ということは、皮膚の状態を最適にしていることが、アレルギーの予防になる            ということになります。
最適な肌の状態とは、シットリしていることで、石鹸でごしごしと洗ってさっぱりするのは問題が
あるということになります。
風呂で、洗浄力の強さを売りにしているようなせっけんで、身体を洗うとフィラグリンを失う
ことになります。
「清潔好きの人がアレルギーになりやすい」という俗説が、意外にも、当たっていると云う事でしょうか?
昔、自然愛好家の人が、「石鹸なんて使わず、身体にお湯をかけて、手で優しく汚れをとるだけで十分だよ。アフリカの人の肌の柔らかさと張りは凄いよ」と云って笑っていたのを             思い出しました。

人の身体は、何万年も前から変わっていないのであって、現代にあって、石鹸、洗剤で過剰に 肌を洗うというのはかえってダメージになるのです。
また、着る物も肌に快適なものを選ぶことの大切さが判りました。
肌が弱るとアレルゲンになる物質を肌からどんどんと吸収してしまう作用があることには、
注意しなくてはなりません。
肌に刺激のない安全な衣料を纏うことの意味がはっきりしました。
肌に刺激がない最高の快適さを味わえる素材と云えば、他でもないオーガニックコットン製品に行き当たる訳です。

平成26年8月1日              日本オーガニックコットン流通機構
宮嵜道男