地球人いかに生きるか 100の知恵
SUSTAINIA 100 solutions 持続可能施策100項目21世紀になって12年が過ぎました。
振り返ってみて、改めて我々人類が正しい方向に進展しているのか、問うた時、改善している面があるものの、大勢は遅々として前世紀型資本主義経済の論理から脱していません。
実体経済からかけ離れて肥大化した金融資本が私たちの生活市場を撹乱させ、人口は爆発的に増加し、経済格差は広がり、貧困は減らず、中東、アフリカ各地では紛争が収まる気配がありません。 加えて、異常気象や災害の頻発、自然環境の汚染、生物種の急激な減少、未知の細菌や化学物質による新たな病魔の蔓延があり危機感は募るばかりです。
我々の世代で人類が終わるわけではないと考えれば、石油をはじめとする地球資源を取り尽くす産業、エネルギーのあり方をゼロベースで考え直さなくてはなりません。
今から25年も前の、1987年にWorld Commission on Environment and Development が著した報告書Our Common Future「私たちの共通の未来」の中で改善の方向が提言されていました。
「世界の貧困格差を無くすことが重要であり、また現在、未来に必要な環境活動の行方は、技術進歩の遅れや社会の仕組みが悪いと進まないので注意しなければならない」
現在は、社会の意識や価値観が変わり、技術は進み、実行可能な改善策も出揃い、人類の新たな進歩の道筋を示せる時が来ています。SUSTAINIA 100(サスティニア100)と名付けられた組織が立ち上がっています。サスティニア100に集約された「100の解決策」は、社会的責任(エシカル)、生態・環境保全、経済の持続可能性がベースになっています。
「100の解決策」の中にNOCグループの原料供給先のリーメイ社が進めるオーガニックコットンプロジェクトがあり注目されています。
この連合組織には、56ヶ国から世界的な錚々たる企業や団体、政治家や学者、大学、自治体が名を連ねています。この組織づくりに貢献したのは、デンマークのシンクタンクのマンデーモーニングでした。
(Scandinavian think tank MONDAY MORNING:コペンハーゲン気候評議会創設、高級紙「マンデーモーニングウィーク」発刊
「100の仲間」と題されたリストには、マイクロソフト、IBM,IKEA,三菱電器、スバル、USスチールなどがあり、その中に、Remei社があります。
今年の6月20日から三日間、ブラジル・リオデジャネーロで行われた「国連持続可能な開発会議RIO+20」の中で、この組織の発会式が行われました。コパカバーナの会場には、各界の重要人物150人が一堂に会しました。
持続可能社会推進・第一人者で前会長のGro Harlem Brundtland氏
ノーベル賞受賞者のRajemdra Pachauri氏
EUの 気象研究委員 Connie Hedegaard氏
マスメディアの推進者、慈善家のTed Turner氏
それぞれの立場から講演しました。
Gro Harlem Brundtland氏は、このように語り始めました。
「未来の世代のために、この地球を守るということは、世界が一緒に取り組まなくてはならないことです。私たちのプロジェクトの「SUSTAINIA 100」では、1992年に行われた、最初の地球環境サミット以来、世界中で取り組まれてきた優れた解決策をまとめたものです。 そして今後も一人でも多くの人が、このことに関心をもってもらうことが大切です。 持続可能性というテーマを外しての社会作りはありえません。 すぐにでも使える解決策は既にあります。後はどう実現してゆくかということです」
解決策は、以下に示すように各分野に網羅されています。社会を作り変えてゆく方法はスピーチにあるように既にあるので、今やどう積み上げるかを考えればいいところに来ているわけです。 「SUSTAINIA 100」のフォーラムが、来る10月11日にコペンハーゲン(デンマーク)で開催されます。このとき世界中で行われている持続可能性のある100のプロジェクトは審査されサスティニア賞が表彰されます。
この賞の審査委員会が組織され、その代表にハリウッドスターのアーノルド・シュワイツネッカー氏が当たることになっています。
持続可能施策100
アフリカにおける太陽光エネルギーの活用 スマートグリッド・スマートメーター ゴミ発電 排水で発電 ガマ(水草)を使ったバイオ発電 ドイツにおける太陽光発電の資金運用 地熱発電 電力と熱エネルギーの両立 廃水を使った発電 風力で50%まかなう 持続可能スーパーマーケット コミュニティ所有のスーパーマーケット 高機能住宅 地域暖房 持続可能暖房 近未来型快適住宅の検証 本当に意味のあるリサイクル廃棄 別荘:最小の炭素フットプリント・エコ・ロッジ 都市計画におけるデザイン カーシェアリング 本格的な電動高級車 自転車の活用(運搬リアカー) 電力グリッド内の電動自動車のバッテリーの活用 ハイブリッド型の船舶 電気自動車のバッテリーの活用・航空機向け再生燃料の活用 廃棄ごみゼロの生産ライン 重量貨物運搬の電動トラックシステム 空気力学活用トレーラー 自然を取り入れた事務所 サスティナブルデザイン商品のネット上の展示会 エネルギーを効率よく使う建造法 グリーンオフィスタワー・ビジネス地区のグリーン化 コンピュータを使った取引 クラウド・コンピューティング コンピュータのデータセンターの適温 コンピュータ・コミュニティ 二酸化炭素排出ゼロの工場 共生型環境の事務所 再利用可能なイベントホール 高効率灌漑システム 太陽光を使った水の浄化 孤立コミュニティの再活性 森の再生、維持管理 エコタイプの調理用コンロ 飲料水の再生システム 生活環境の再生の美観 環境適応・調理用燃料 学生・生徒向け省資源のアイディアコンテスト 森で住む知恵 エネルギー弱者向けの省エネ対策 ヨーロッパの環境モニター 学生による技術交流 電化生活の普及 持続可能な大学のあり方・排メタンガスの利用 大規模な蓄電システム 紙やパルプから発電 電力グリッド内の管理の必要 きのこの断熱材の可能性 蓄電池のリサイクル 太陽光利用の冷却システム 寒冷地のコンピュータ・データセンター冷却システム・環境配慮型大型貨物コンテナ船 超伝導技術 建物の熱分布画像化システム 集落コミュニティの太陽光暖房 水流発電 太陽光活用住宅 太陽光活用電話システム 廃タイヤのリサイクル・プラスチックから燃料再生 共同使用の太陽光発電システム 太陽光発電設備のリースの利用 自然の風を活用する快適な家 太陽熱集合型発電 沿岸風力発電 湖水利用の冷却システム CURITIBA乗り合いバスの効率化 自転車専用レーンの効果 社会の安全を維持する軍隊
地域の暖房システム電動小型トラックの市中の配送システム
高速鉄道暖房用、輸送用バイオガス
電気自動車の充電設備の充実・北海地域の電気グリッドシステム 通行量の多い市街の通路のデザイン 高機能・省エネ型街灯 国家間で協力する都市デザイン 省エネルギー化の金融システム 歩行者優先道路シカゴの例 大規模再開発の金融システム 出来るだけ水を使わない農法 古着リサイクル ファッション製品のラベルが、製品のすべてを表示している。 途上国の女性用生理用品 洋服の共有(図書館方式)
持続可能な綿花生産 *リーメイ社、bioRe プロジェクトがモデルになっている。