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CO₂二酸化炭素問題を
どう捉えたらいいのか?

その4 活用できる二酸化炭素

昨年の12月にイギリスのガーディアン紙が南米ウルグアイの電力政策を褒め称えました。
国の電力供給のなんと94.5%を再生可能エネルギーで賄っているという事です。
石炭石油の化石燃料を極小に減らし、原発も使わず、水力発電設備も過去30年間建設せず、太陽光、風力、バイオマス発電を徹底的に活用しました。
当然、二酸化炭素排出量も極小化しています。

2009年~2013年の平均の二酸化炭素排出量を来年の2017年には88%削減するという 大胆な目標数値を、先のパリのCOP21会議で発表しました。 会場はどよめきました。  そして「世界で最も高い志」と謳われました。
世界で最も高い志は、世界で最も高い志を持ったリーダーによって成し遂げられました。     そのリーダーとは、昨年2月に退任したホセ・ムヒカ大統領でその功績は枚挙に遑がありません。
ムヒカ大統領は、「世界で最も貧乏な大統領」とも呼ばれ、私利私欲を超越して報酬のほとんどを国に寄付し、自身は粗末な家に住み、古いカブトムシ型のフォルクスワーゲンに乗っていました。
他にも中南米には再生エネルギーの優等生がいます。            コスタリカやパラグアイも再生エネルギーの率が90%を超えています。

北欧のアイスランドは、火山国という事で、地熱発電で100%を賄うという徹底ぶりです。

一方、日本のリーダーは、残念ながらこのような決断力がなく、2013年度比で26%を再生可能エネルギーにするという見劣りする目標値を発表して、「どうしたニッポン?」と世界の失笑を買っています。

政府に期待できなければ、民間が頑張らなくてはなりません。
北海道の苫小牧のJファームでは、逆転の発想から二酸化炭素を積極的に利用して作物を作る取り組みが始まっています。

大規模な温室でトマト栽培をしていますが、面白いのは温室内の二酸化炭素の濃度を外気の2~3倍に高めていることです。
植物は水と二酸化炭素を使って太陽の光で光合成して大きく育つので、二酸化炭素濃度を 上げるとトマトの成長速度も早まり収量も2~3割増える訳です。
天然ガス発電機から出る排気ガスを浄化して二酸化炭素を温室内に送り込んでいます。 このシステムで年間410トンものCO2を削減する効果があります。
愛知県の自動車部品メーカーのフタバ産業もハウス栽培の暖房からでるCO2を回収して温室ハウスに供給するシステムを開発しています。
園芸種苗販売のハクサン(愛知県)も二酸化炭素をバラの栽培に活用しています。

更に驚くのは、大気中の二酸化炭素から炭素繊維を合成する研究が進められています。   既にアメリカのジョージワシントン大学ではカーボンナノファイバーの取り出し実験に成功しています。
カーボンファイバーは、航空宇宙産業では夢の材料とされ、大いに期待されています。この技術は二酸化炭素を大量に固定する(減らす)ことができます。
研究チームの試算では、サハラ砂漠の10%をこの設備で稼働させると、10年以内に産業革命時代以前のCO₂レベルにまで減らせるとしています。

二酸化炭素を巡る功罪は一概には判断できないという事になるようです。

立派に見える組織のデーターや派手に演出された誘導的な主張には気を付けて、冷静に見つめてゆくことが必要のようです。

 

平成28年1月25日           日本オーガニックコットン流通機構
宮嵜道男