女性がリードするエシカルな社会 その3

<一つの政策提案>

政治の世界も経済の世界も男が牛耳っているのが現実です。
その結果、男は地球の環境を無頓着に壊し、面白がるように武器を開発し、とうとう原子爆弾まで作って人類を絶滅の危機の淵まで引っ張ってきてしまいました。

その責任を取って「男」から「女性」にバトンを渡して、すべてをお任せしたら、本当に平和で
秩序正しい優しい社会ができるのではないかと思います。
子供を産み育てる崇高な営みをできる女性こそ社会のリーダーになるべきだと思います。
子供を育てる経験をしたら、人を殺す戦争など思いつくはずがありません。
無駄な競争ではなく、共存が得意なのは女性です。

1998年、新しい民主党が発足した時、何か新鮮な勢いを感じました。
そこで当時、代表の菅直人さんに政策提案書を送りました。

その提案書の一部に女性の世界連合を作ってはどうかという多少荒唐無稽な提案を書きました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
21世紀は、女性が本来持つ融和性や子供を生み育てる実感からくる分け隔てのない人類愛というもので世界を満たさなければなりません。
20世紀は、男性のもつ闘争心や警戒心、猜疑心が極まって世界は複雑に絡み合ったパワーゲームに終始しました。多くの悲劇を生んだ幾多の戦争、異常な経済膨張によって、地球環境を傷め、貧困格差を世界中に広げてしまいました。もうこれ以上「男たち」に任せていていいのでしょうか。
民主党は21世紀を迎えるにあたって従来に無い、切り口で政策を描いてみてはどうでしょうか。
まず手始めに女性議員を少なくても半数以上に大幅に増やすことから始めなければなりません。
そして世界の人口の半数を占める女性たちにネットワークを作る呼びかけをしてはどうでしょうか。
核兵器を持たない平和の国の日本の一政党が、欧米諸国、アフリカ、アジアの国々、中国、ロシア、また火種の絶えない中東諸国など世界の国々の指導者の奥さんやお母さんそして娘さんに、
また経済界、マスコミや芸能界の各界で活躍する女性たちに向けて一斉に手紙を出すのです。
どうしたら紛争が無く、自然環境を傷めず、貧困格差を起こさない新しい21世紀を作るか、子供を守る母性でネットワークを組みましょうという手紙です。
この手紙の返事は世界中の新聞社に働きかけて掲載してもらいます。
きっとどの国の女性たちも大量殺戮兵器の核兵器に反対するはずです。
自然環境汚染に反対するはずです。
男は頭だけで捻くりだした高邁な論理で自然環境を、人を、動物を、傷つけることを正当化してきました。
男は本来、感性が鈍く創られているので、何とか頭で理解しようとして破壊することが正当で、平和への道だなどという極端な論理を積み上げました。
これに対して対抗できるのは、女性の情感です。「どんな理由があろうとも、傷つけてはならない」、
ヘンな理論はヘンと直感的に判断します。

世界の女性がネットワークを組んで男の頭で考えた屁理屈論理を無力にしてしまうのです。
このための女性による世界大会を日本で開催しましょう。
そこには、西も東も北も南も無いすべての女性が手を組んで、もうこれ以上男たちの勝手を許さないというメッセージを世界に発信してゆけば、さすがの男たちも今までのやり方を変えざるを得なくなります。
21世紀は情感の世紀にしなければ、あらゆる面で起きている矛盾を解決できません。
世界の半数を占める女性が主導しなければ解決しません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この提案に対して菅さんからは何も返事は来ませんでした。

エコロジーの面でも環境の悪化にいち早く実感をもち行動できたのは女性でした。
アメリカで化学農薬全盛の1962年頃、その害を最初に主張したのはレイチェル・カーソン氏でした。当時の農薬推進の男たちから「気違い女」呼ばわりされながら頑として闘い抜きました。
「沈黙の春」という著書は有名で、環境運動している人たちのバイブル的存在です。
化学農薬の影響で、鳥も囀らない、虫も鳴かない不気味な「沈黙の春」を描き出しました。
「センスオブワンダー」という本では女性らしい感性で大自然への想いと子供を通じて未来の平和への
願いが綴られています。
オーガニックコットンを真っ先に取り入れたデザイナーは、イギリスのキャサリン・ハムネットでした。
2003年にアフリカのマリの綿花畑に行った時に、乳児を持った若い母親が栄養失調でその子を死なせてしまったことを嘆いている姿を見たのです。そしてそのような悲劇は、珍しい事ではない日常的な事と聞いて更にショックを受けました。
綿花産業の搾取の構造がこのような悲劇を生んでいる。華やかなファッション産業のあり方そのものに
疑問をもちました。
「これじゃファッションが楽しくない!」と思ったのです。
多くの男のデザイナーたちも、このような現実を見ている筈です。それでも男たちは、さっと切り替えて原価計算に頭を使うのです。
キャサリン・ハムネットは、「これを解決するにはオーガニックコットンに切り替えるしかない」と
強く思い、自身のブランドに取り入れ、オーガニックコットンの普及に力を入れてゆきました。

NOCの20年に亘るオーガニックコットンの普及の運動を振り返ってみて、今、多くの女性たちの助け
が思い出されます。
オーガニックコットンの説明をすると、さっと本質を理解してくれて、率先して協力してくれました。

女性が共通してもつ平和・平等・安全への希求の感性こそエシカルセンスです。

21世紀は、女性が政治にも経済にも社会のリーダーになって活躍できるよう男性は、下からしっかりと支えるのが良いと思います。

日本オーガニックコットン流通機構
宮嵜道男
平成25年10月28日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください